多様化のすゝめ


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権威がある人の言動を信じるのは当然だが、これだけと堅実過ぎて狭量になる危険がある(Ⅰ:堅実狭量)。更に、権威がある人でも間違いはあるので盲目的に信じるとえらい目にある(Ⅱ:権威盲信)。

 

一方、権威が無い人の言動は、多くの場合信じるに足りないことが多い。しかし、権威は無くても優れた言動があれば、権威の有無に捉われることなくリスクを冒してでも取入れなければならない(Ⅳ:学問の大衆化)。

 

社会変化が著しい現代では、専門領域の栄枯盛衰が激しく既存の領域に留まる権威者の価値は低下し、代わりにそれまで権威の無かった人々が新しい領域で新しい価値を創造する多様化の機運が生まれてきた。そこで、権威の有無にかかわらず物事の価値を正当に評価することが求められる。即ち、Ⅱ:権威盲信を避け、Ⅳ:学問の大衆化を促すことがますます求められる。すそれには、慧眼(けいがん:物事の本質や裏面を見抜く、すぐれた眼力)力を身につける必要がある。「学問の大衆化」が必要となる所以である。

 

オー・ヘンリーは、横領罪で服役したことがあるが、彼の作品は多くの人々に親しまれている。彼に限らず、いわゆる臭い飯を食った人の言動には、ときとして無視できない価値があることもあるようだ。